一晩で夢を何個見るでしょう?
答えは6〜10個です。
私たちが眠るとき、夢を見ることは自然な現象ですが、一晩にどれくらいの夢を見ているか考えたことがありますか?「夢はひとつしか見ない」と思う人もいれば、逆に「夢を全く見ていない」と感じる人もいます。しかし、科学的にはほとんどの人が一晩に複数の夢を見ていることがわかっています。その数は、平均的に6~10個とも言われています。
睡眠サイクルと夢の関係
夢を見る回数は、私たちの睡眠サイクルに深く関係しています。睡眠は主に2つの段階に分かれます。深い眠りである「ノンレム睡眠(NREM)」と、体は眠っているものの脳が活発に動いている「レム睡眠(REM)」です。夢を最もよく見るのは、このレム睡眠の段階だと言われています。
一晩の睡眠中、レム睡眠とノンレム睡眠は約90分周期で交互に繰り返されます。つまり、私たちは一晩に4〜6回のレム睡眠を経験します。この各レム睡眠の間に、少なくとも1つの夢を見ていると考えられますが、実際には一度のレム睡眠中に複数の夢を見ていることも多いのです。
夢を覚えていない理由
「でも私は夢を見ていない」と感じることがあるかもしれませんが、これは単に夢を覚えていないだけです。多くの人は目覚めた瞬間に夢の内容を忘れてしまいます。特にレム睡眠の途中で目覚めなければ、夢の記憶はすぐに消えてしまうことが多いです。
一方、レム睡眠の直後に目覚めると、夢の内容を鮮明に覚えていることがあります。このタイミングで目覚めると、夢の記憶が一時的に長期記憶に保存されるため、夢を思い出しやすくなるのです。
個人差と夢の内容
一晩に見る夢の数や、夢を覚えているかどうかは個人差が大きいです。ある研究では、夢を頻繁に覚えている人と、ほとんど覚えていない人の脳活動に違いがあることが示されています。夢を覚えやすい人は、覚醒しやすい脳の状態にあると考えられており、レム睡眠から目覚めることが多い可能性があります。
また、夢の内容や感情も夢の記憶に影響を与えることがあります。特に感情的に強烈な夢や、非常にリアルに感じられる夢は覚えやすい傾向があります。これも、個々の脳の活動パターンによる違いです。
まとめ
平均的に、一晩に見る夢の数は6~10個とされています。これは睡眠サイクルとレム睡眠の繰り返しにより、複数回の夢を見る機会があるからです。ただし、多くの夢は目覚めた瞬間に忘れられてしまうため、「夢を見ていない」と感じることがあるかもしれません。
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