9月3日は「睡眠の日」睡眠改善5ステップ&最新トレンド

2025年 秋の睡眠の日 おすすめコラム
2025年 秋の睡眠の日

9月3日は「睡眠の日」。これは日本睡眠学会と睡眠健康推進機構が制定した記念日で、春(3月18日)と秋(9月3日)の年2回あります。「ぐっ(9)すり(3)」という語呂合わせと、秋の睡眠改善を啓発する目的があります。
現代人はスマホや不規則な生活、ストレスなどにより、睡眠の質が低下しがち。特に日本人はOECD加盟国の中でも平均睡眠時間が短いと言われています。この「睡眠の日」は、眠りを見直す絶好のタイミングです。

就労者の睡眠時間の国際比較
就労者の睡眠時間の国際比較(図版引用:厚生労働省e-ヘルスネット)*2021年度

日本人の睡眠の現状

  • 平均睡眠時間は約7時間42分(参照:NewPicks
  • 働き世代の睡眠は6時間27分と平均睡眠時間より1時間近く低い(参照:NTT PARAVITA
  • 睡眠不足は生活習慣病・メンタル不調・生産性低下を招く

ポイント:単なる睡眠時間の不足だけでなく、「質の低下」も課題。

睡眠の質を下げる要因

  1. スマホやPCのブルーライト → メラトニン分泌を抑制
    近年ではスマホが主流となり、若い世代を中心にSNSに依存する傾向があります。ブルーライトが睡眠を阻害する理由として、ブルーライトの波長は目の網膜にある光感受性細胞を刺激し脳が昼だと認識することが原因です。特に、夜間にブルーライトを浴びると、体内時計が狂い、寝つきが悪くなったり、睡眠の質が低下したりする可能性があります。
  2. 就寝前のカフェイン摂取 → 覚醒作用が4〜6時間持続
    カフェインは持続性が長いため寝る前のコーヒーは避けるようにしましょう。15時程度までであれば飲んでも睡眠には影響がされにくいと考えられます。ですが、昼寝などの場合は効果的な可能性があります。カフェインは作用するまでに20分ほどかかるため、昼寝直前に飲むことで寝起きがスッキリとします。
  3. 不規則な就寝・起床時間 → 体内時計が乱れる
    就寝・起床時刻が不規則になると体内時計が乱れ睡眠不足につながります。土日も可能な限り同じ時刻に就寝・起床するように心がけましょう。また、自身の最適な睡眠時間を把握することも重要です。スマートリングなどを使い自身の睡眠と向き合ってみましょう。
  4. 寝室環境の不備 → 明るさ・温度・湿度・騒音など
    就寝環境は睡眠に大きな影響があると考えられます。明るさだけでなく、温度・湿度も自信が快適な環境を整備しましょう。基本的には温度25度前後、湿度50%程度が目安です。また、深部体温が下がると入眠に繋がりやすくなるため、深部体温を下げていくと眠りやすくなります。深部体温を下げるには放熱が必要ですが、手足の末端から放熱が始まるため布団から手足を出すと深部体温が下がりやすくなります。
  5. 寝具の大きさ → 寝返りのしやすいベッド
    寝具は睡眠時に非常に重要な役割になります。寝返りは血流を保ち、筋肉や関節の負担を減らし、呼吸を楽にする大切な動きです。一晩で20〜30回程度が自然で理想的とされ、快眠や体の回復に欠かせません。姿勢を変えることで体圧分散や深部体温調整も行われます。一人の場合はシングルかセミダブル、2人以上の場合はダブル以上がおすすめです。

今日からできる睡眠改善5ステップ

睡眠改善5ステップ

① 朝日を浴びる
起床後すぐにカーテンを開け、自然光を浴びることで体内時計をリセット。

② 寝る90分前に入浴
深部体温を下げるタイミングを就寝に合わせることで入眠しやすくなる。

③ スマホ断ちタイムを設定
就寝1時間前から画面を見ない習慣をつくる。

④ 寝室の温度・湿度を最適化
室温は26℃前後・湿度50〜60%が目安。

⑤ 寝具を見直す
枕の高さやマットレスの硬さは睡眠の質に直結。

最新の睡眠トレンド

スマートリカバリーリング 

スマートリング・スマートウォッチで睡眠データを計測

2025年の睡眠市場では、スマートリングが“手軽な睡眠トラッカー”として急成長しています。指にはめるだけで、心拍数・血中酸素・皮膚温・睡眠ステージなどを高精度で計測し、専用アプリで可視化。装着感が軽く、就寝時に邪魔にならない点が支持を集めています。さらに、得られたデータをもとに入眠タイミングや生活習慣の改善アドバイスを提供するAI連動型サービスも登場。スポーツや健康管理との相性も高く、日中の活動量から夜の睡眠までを一括で把握できる点が魅力です。今後は医療や企業の健康経営分野にも活用が広がると見込まれます。

スマートリングについてはこちら
初めての”スマートリング” 計測は正確?付け心地は?基礎知識から説明

リカバリーウェア

リカバリーウェア

2025年の睡眠市場では、パジャマが単なる寝間着から“リカバリーウェア”へと進化しています。特殊素材による血行促進や筋肉疲労の軽減、体温調整機能などを備えた製品が続々登場。就寝中の身体を整え、翌朝のパフォーマンスを高めることが目的です。スポーツ選手やビジネスパーソンからの支持も厚く、日常の睡眠改善アイテムとして一般層にも広がりを見せています。ファッション性と機能性を兼ね備えた“着る睡眠ケア”は、今後さらに市場を拡大していくと予測されます。

アロマディフューザーや睡眠用サプリメントの利用増加

2025年の睡眠市場で注目を集めているのが、就寝前のリラックスタイムを演出するアロマディフューザーです。超音波式やネブライザー式など多様なタイプが登場し、ラベンダーやベルガモットなど睡眠向けの精油ブレンドが人気を拡大。タイマー機能や間欠運転、静音設計など睡眠中も安心して使える仕様が支持を集めています。香りによる自律神経の整え効果や入眠促進効果が期待され、睡眠環境を整える必須アイテムとして家庭だけでなくホテルやオフィスにも浸透。心地よい香りとともに、質の高い眠りを求める流れは今後も続きそうです。

昼寝を導入する企業も増加

2025年、企業の間で「昼寝制度」の導入が加速しています。短時間の仮眠は集中力や創造性の向上、ストレス軽減に効果があるとされ、生産性向上や社員の健康増進を目的に採用する企業が増加。専用の仮眠スペースやリクライニングチェア、立ち寝ブースなど、環境面の工夫も進んでいます。IT・スタートアップ業界だけでなく、製造業や自治体にも広がり、福利厚生の一環として定着しつつあります。海外ではすでに成果が報告されており、日本企業でも午後のパフォーマンス改善を狙った制度は今後ますます一般化すると予想されます。

昼寝制度についてはこちら → 企業の昼寝制度とは?三菱地所の事例と効果・メリットまとめ

9月3日から始めたい習慣

まずは1つだけ取り入れるのがコツ。
例えば、寝室の照明を寝る数時間前から暖色系に変える、寝る前の10分間をストレッチにする、寝る時間が近づいていきたらスマホを断つ、適温にするなど小さな変化から始めましょう。身近なものから始めてみることが睡眠への一番の近道となります。

まとめ

9月3日の「睡眠の日」は、あなたの眠りを見直すチャンスです。
睡眠は1日だけの努力では変わりませんが、少しずつ習慣を変えていくことで、数週間後には「朝の目覚めが違う」と感じられるはず。
この秋、ぐっすり眠って心も体もリセットしましょう。

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