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インフルエンザが本格的に流行する冬。
手洗い・うがい・マスクといった感染対策は広く知られていますが、実は「睡眠」こそインフルエンザ予防に大きく関わることが、近年の研究で明らかになっています。
睡眠不足が続くと免疫機能が低下し、ウイルスへの抵抗力が大幅に下がることがわかっています。
この記事では、インフルエンザ流行期に睡眠が重要な理由と、今日からできる予防のための睡眠習慣について解説します。
インフルエンザが流行しやすい時期と最新状況
インフルエンザは例年、11月頃から患者数が増加し、1〜2月にピークを迎えます。
気温と湿度が低下する冬は、ウイルスが空気中で生存しやすく、さらに室内にこもる時間も増えるため、感染リスクが高まります。
また、厚生労働省の定点報告では、今年も多くの地域で流行の兆しがみられ、学校や職場での集団感染も報告されています。
厚生労働省:インフルエンザに関する報道発表資料 2025/2026シーズン
睡眠不足がインフルエンザにかかりやすい理由
睡眠不足は「免疫力の低下」を引き起こし、インフルエンザに対して非常に弱くなることがわかっています。
睡眠不足が招く影響
- ナチュラルキラー(NK)細胞の活性が大きく低下する
- 抗体を作る能力が弱まる
- 体温調節がうまくできなくなる
- 免疫細胞の働きを助けるホルモン(メラトニンなど)が減少する
ある研究では、睡眠時間が6時間未満の人は、7時間以上寝ている人に比べて4倍以上インフルエンザに感染しやすいという結果もあります。
睡眠と免疫力の関係
睡眠中には、体がウイルスと戦うための準備を整えています。
睡眠中に起こる免疫の変化
- 深い睡眠で免疫細胞が活性化する
- メラトニンが抗酸化作用・免疫調整作用を発揮
- 成長ホルモンが細胞の修復を行う
- 副交感神経が優位になり、体が回復モードに入る
質の高い睡眠をとることで、ウイルスに負けにくい土台づくりができます。
インフルエンザ流行期に避けたい睡眠習慣
以下のような生活習慣は、免疫を下げ、インフルエンザ感染リスクを高める原因になります。
避けたい習慣
- 就寝直前までスマートフォンを使用する
- 6時間未満の短い睡眠が続く
- 就寝時間が乱れている
- 夜更かし+翌日の寝不足を繰り返す
- 寝室が寒すぎる・乾燥している
- お風呂に入らずに寝る
特に、寝る前のスマホはメラトニン分泌を阻害し、寝つきを悪くするため注意が必要です。
インフルエンザ予防に必要な睡眠時間
インフルエンザ予防のためには、以下の睡眠時間が推奨されています。
- 成人(20〜59歳):7時間前後
- 10代:8〜9時間
- 高齢者(60歳以上):6〜7時間
重要なのは「ベッドに入っていた時間」ではなく、実際に眠れていた時間(総睡眠時間)」です。
今日からできるインフルエンザ対策“睡眠ルーティン”
インフルエンザ対策としてすぐに取り入れられる睡眠習慣をまとめました。
寝る前
- 寝室を 18〜20℃, 湿度 50〜60% に調整
- ぬるめの入浴(40℃で15分程度)
- 寝る1〜2時間前に強い光(スマホ・PC)を避ける
- 就寝の90分前に軽いストレッチをする
- 体を冷やさない服装にする
朝
- 朝日を浴びて体内時計をリセット
- 起床時間を一定に保つ
これらを意識することで、免疫力が高まり、インフルエンザへの抵抗力が向上します。
発熱・だるさを感じるときの睡眠ケア
インフルエンザの初期症状に似た倦怠感や寒気があるときは、次の対応が効果的です。
- 水分補給(スポーツドリンクや経口補水液)
- 体を温めて安静にする
- おでこ、わき、首の冷却
- つらくて眠れないときは無理に寝ない
- 早めに医療機関を受診する
無理をすると症状が悪化するため、休養第一を心がけましょう。
この冬のインフルエンザ対策は「睡眠」から始める
睡眠は無料でできる最も効果的なインフルエンザ対策です。
- 睡眠不足は感染リスクを大きく高める
- 質の高い睡眠で免疫が整う
- 寝室環境や生活リズムを見直すだけで予防効果がある
手洗い・うがい・マスクと合わせて、
今年の冬は「しっかり眠ること」を最優先にしましょう。



